【短い映画・87分】惹かれ合う大人同士の切ない恋を描いた「ONCE ダブリンの街角で」

あらすじ

アイルランド・ダブリンを舞台に、ミュージシャンを目指す「男」と、チェコ移民の花売りの「女」が心を通わせるラブストーリー。

ストリートミュージシャンをしている男の曲を聴き、花売りの女が話しかける。女も音楽(ピアノ)をやっていることがわかり、二人は音楽を通じて親しくなっていく。

しかし女には一人娘とチェコに残してきた夫が、男には作曲の原動力となっている忘れられない女性がいた。

映画を彩るしっとりとした音楽

本編のほとんどが音楽ではないかというほど、演奏のシーンが多い映画です。

セリフは少なめで、代わりに音楽が登場人物の心情を表しているともいえます。

かといって、「ハイスクール・ミュージカル」「ヘアスプレー」のようなハイテンションさは全くありません。

大人の恋を描いたミュージカル「ラ・ラ・ランド」よりもおとなしめです。

自然にしっとりとシーンに溶け込んでいるので、ミュージカル映画は苦手という人にもおすすめ。

ちなみに、主演の二人はどちらも本業がミュージシャン。

しかも、映画撮影以前からユニットを組み、”The Swell Season”の名前で音楽活動をしていたそうです。

よって、この映画の音楽は全て主演の二人がプロデュースしています。

2009年くらいに日本でもライブしているんですよね。行けた人が羨ましい・・・

ダブリンの街並みも注目

舞台である街・ダブリンは、アイルランドの首都。

首都ではありますがケバケバしくなく、地方都市感のあるのどかな街です。それが、この映画の雰囲気にぴったり。

二人が入った楽器店、カフェなどもすべてダブリンに実在する庶民的なお店だそうです。

「女」が暮らすテラスハウスも、実際に東欧からの移民が増加している地域で撮影されています。

ちなみに、一部の地域では「ミリオンダラー・ベイビー」でも出てきたゲール語が話されているそう。

どこにでもある話だからこそ、切ない

二人はすぐに意気投合して惹かれあいますが、女は既婚者であり子供を抱えています。

ジレンマを抱えた二人がどこに向かっていくのかは、ぜひ映画を観て確かめてみてください。

ラストは賛否両論ですが、男性であれば「かっこいい!」と唸ってしまうのかも。

主人公の「男」も「女」も、最後まで名前は明かされません。

こんな小さな恋は、世界中でたくさん起こっているのではないでしょうか。だからこそ、切なく身に迫ってくる映画です。